丹窓窯さんにお邪魔した際、作業の合間に裏山にある立派な登り窯と塩窯を見せていただきました。
今では丹窓窯さんにもガス窯があり、日頃の作業は便利なガス窯でやることが多いという茂子さん。
「登り窯は薪だから火を入れるのも大変。焼きあがっても色が揃わないの。製品になるのは全体の7割ほどかしら。でもね、楽しいのよ〜。」
と、目を細めて仰います。
煙を出す部分がこうした「ハチの巣」と呼ばれる形状になっているのは、古くからある大きな登り窯だけ。
近年では煙突のものが主流だそうです。
インスピレーションを感じたのか、写真界の巨匠の土門拳さんがこちらを撮った写真が残されているんだそう。
最近この辺りでも3頭獲れたというイノシシ(!)におののきながら裏山を散策していると、1本の山椒の木が生えていました。
山椒の実が木になっているのを初めて見たアンジェチームは、ついつい茂子さんのお言葉に甘えて山椒摘み。
うっかり本気で、両手からこぼれ落ちるほどの山椒を収穫させていただきました!
帰りの電車の中でもふんわりと山椒の実の香りに包まれて、ほっこりシアワセな気持ちに。
もう少しすれば蛍も見ることができるというこの豊かな自然の中で、様々な時代と土地とヒトの想いを介して育まれた丹窓窯さんのスリップウェア。
うつわの持つその温かみの理由がひとつ解ったような、そんな気がした訪問なのでした。
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山椒のその後のおハナシ。
丹波から東京に戻ったその週末に茂子さんレシピでいただきました!
一部は生のまますり鉢で擂って、醤油を加えて、できた山椒醤油で鯵のお刺身を。
残ったものは、お味噌の層の上にガーゼを敷き、ほろっと枝が取れるまで茹でた山椒の実をのせてからまたガーゼとお味噌をのせて味噌漬けに。
冷蔵庫で半年も寝かせれば白いご飯の美味しいお供になるそうで、冷蔵庫を開けてはウットリ眺めている今日この頃です。
= 今日の書き手・宮城 =
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