アンジェの20周年を企画して、1ヶ月に渡りお届けした「日本のいいもの集めました」。
最後を締めくくるのは関西地方。
本日はその中から、「奈良県のいいもの」として選んだ、蚊帳生地の野菜袋をご紹介します。この野菜袋、
伝統的な「和」を感じられるのに、現代の暮らしに馴染むような雰囲気 が何よりの魅力。
出会った瞬間、「アンジェの別注色を作ってみたい!」と感じたものでした。アンジェでしか買えない別注色についても、後半でご紹介していきます。
そもそも蚊帳生地って?
蚊帳生地とは、折り目が粗く、風通しの良い生地のこと。折り目が粗いと言っても、その名前の通り、蚊などの虫は通さない粗さで織られているんです。
蚊帳生地は、よくふきんとして使われますが、吸水・速乾・通気性にとっても優れているのが特徴。使うほどに、洗うほどにやわらかくなるその風合いは、1度使えば使い勝手の良さの虜になるほど。
ふきんの他、ハンカチやタオル、洋服、ストールなど、色々なものが作られている蚊帳生地ですが、
さらりとした触り心地で風を通すので、実は、野菜の保存にも適しているのです。
BAN INOUEの蚊帳生地は、化学繊維を使用しない綿100%の素材。奈良県で丁寧に織られています。
日本古来から伝わる、丈夫な真田紐
デザインのポイントにもなる持ち手部分は、「真田紐」と呼ばれる日本古来から伝わる、丈夫に織られた紐が使われています。
通常の織物の4倍以上の糸を圧縮して平たく織られる真田紐は、
伸びにくく丈夫なため、重たいものを吊るしたりするときにも使われる ほど。刀の下げ緒や、鎧兜着用時の紐として使われていたそうです。
現代でも、主に茶道具の桐箱の紐として使われたり、帯締め・帯留用の紐に使われたりしています。なんだか、どこかで目にしたことのあるようなこの真田紐・・・先日実家に帰省した時に発見しました。
※祖母の茶道具に使われている真田紐
今までは何気なく目にしていたのですが、こうやって改めて見ると、織り方にも色々と種類があり、とても可愛らしく感じました。
真田紐を使ってもっと何か作れないかな?と想像も膨らむような魅力を感じました。
「蚊帳生地」「真田紐」とだけ聞くと「和」なイメージですが、
蚊帳生地の色合いや、どこか北欧のテキスタイルの雰囲気を感じさせるような、真田紐の織り模様の組み合わせにより、現代の暮らしに合うモダンなテイストに仕上がっているところ が、この野菜袋の魅力なのです。
アンジェ別注色を作りました
蚊帳生地を日本の伝統色の綺麗な色で染めた、色鮮やかなカラーリングが特徴でもあった、BAN INOUEの野菜袋。
そのままでもキッチンを彩る役割としてとても素敵だったのですが、
20周年を記念して、アンジェでしか買えない別注色を作りたいと、試作していただいたのが、「銀ねず」と「つるばみ」の2カラーです。
※生成りとライトグレーの中間色のような「銀ねず」
※チャコールグレーのような「つるばみ」
最近ではブラックやグレートーンのキッチン家電も増えているので、そういった雰囲気にも合わせやすい落ち着いたトーンで作っていただきました。どちらにも、黄色い真田紐を合わせることで、地味すぎない色合いに仕上がっています。
野菜の大きさによって使い分ける3サイズ
※一番小さいサイズは、にんにくを入れておくのにちょうどいいサイズ
※大サイズは、にんじんやじゃがいも、玉ねぎを入れるのにちょうどいいサイズ
※特大サイズは、大よりも少し大きなサイズで、大と同じようににんじんやじゃがいも、玉ねぎを入れたり、ごぼうなどの長さがある野菜を入れるのにもちょうどいいサイズ
単品使いももちろんOKですが、3つ並んで吊るした姿がなんだかしっくりときます。S字フックなどを使って、吊り下げる場所を作ってあげてください。
表記上、お洗濯は不可になっています。蚊帳の特性上、洗うほどに柔らかくなるため、洗ってしまうと最初のパリっとした感じがなくなり、くたっとした風合いになります。
泥などが気になるお野菜は、一度洗って乾かしてから入れていただくのが良さそうです。
和な雰囲気の台所にはもちろん、北欧テイストのキッチンや、モダンな雰囲気のキッチンまで、どんな雰囲気のキッチンにも似合う、野菜袋。 キッチンのちょっとした模様替え感覚で選んでみてはいかがでしょうか。
【ご紹介したアイテム】
奈良県の特産品であり、伝統産業のひとつとされてきた「蚊帳(かや)生地」を使った、野菜袋。持ち手には、古来から日本で使用されている、真田紐と合わせたデザインです。
⇒奈良の蚊帳生地で作った 野菜袋 3サイズセット/BAN INOUE