7月1日からアンジェ20周年を記念して始まった「日本のいいもの集めました」も
いよいよ終盤。
いいもの第8回 東北地方から届いたのは3種類のこぎん刺しです。
東北の民芸品だったの!?私とこぎん刺しの出会い
母が東北の生まれだからか、なんだか昔から馴染みのある刺し子。
母が手芸をする人だったので、ふきんを始め、巾着やポーチなどがお家にゴロゴロあり、私自身もその影響で小学校の家庭科クラブで刺し子をやったりして、身近な存在でした。
小学生でもできてしまうようなシンプルで手作り感が強いイメージだった刺し子の印象を、良い意味で覆してくれたのが、こぎん刺しでした。
最初の出会いは、京都の雑貨屋さん。
「かわいい!北欧っぽい柄なのに、なんでがま口仕様なんだろう?北欧のもの?日本のもの?」
と色々見ていたら、なんと、青森県弘前の民芸品と。民芸品に見えないモダンなデザインに一目惚れして小さなポーチを購入したのでした。
10年経つのにいまだ現役 それには訳がありました。
10年近く愛用中のこぎん刺しポーチ
そこから10年近くも、そのポーチは形が崩れることなく、未だに現役選手。大抵のものは、長い月日が立つと経年劣化じゃないですが、使ってなくても色がぼやけたり、生地が弱くなったりしてしまうことが多いですが、
こぎん刺しのポーチはそんなことがありません。
今回のいいもの20選を機に調べてみると、なるほど、その訳にも納得。
もともと、「こぎん」の発祥は、現在の青森県西部に位置していた津軽藩。
その歴史は江戸時代にまでさかのぼります。当時の厳しい倹約令により、東北の農民たちが綿や絹を身につけられなかった中、野良着として身につけられたのが、唯一自給自足できた麻。その麻を使った小巾(こぎん)という農民が着る単衣の短い労働着に麻糸を刺し、補強した着物を刺しこぎんと呼ばれていたのが、いつの間にか「こぎん」呼ばれるようになったのだそう。
限られた資源の中、耐久性と厳しい寒さを凌ぐための知恵から生まれたこぎん刺し。農家の女性たちがひと針ひと針丁寧に刺した文化が、 現代にもその知恵と工夫がしっかりと受け継がれ、長く長く使えるものとして愛用されるようになっているんですね。
そういった背景を知らずに使用していましたが、そういった背景を知ると、なお一層、愛おしいアイテムに思えてきます。
ひと針ひと針…昔から変わらないその技法
こういった、歴史の長いこぎん刺しですが、今では現代風にアレンジされた図柄もたくさんありますが、弘前こぎん研究所のこぎん刺しは、伝統的な文様を用い、昔の東北の冬仕事同様に、布目に合わせて、ひと針ひと針職人さんが丁寧に刺繍を施しているのだそう。
機械では表現できない、人の手仕事から生まれる優しい温かみはやっぱり魅力。そして、東北地方の寒い冬を乗り越えるための知恵と工夫が、冬の長い北欧の考え方と通ずるものがあり、北欧ライクな現代の感覚にもすんなり馴染む民芸品になっているのかもしれませんね。
今回アンジェに登場のこぎん刺し
美しい文様は存在感があるので、小さな手提げは、壁に飾っても良さそう。長いお付き合いをしてくれるこぎん刺しが、お気に入りの一品になりますように。
【ご紹介したアイテム】
青森県の伝統工芸品であり、独自の幾何学模様の刺繍が美しい、「津軽こぎん刺し」。ランチタイムや近所へのお出かけにさっと持ち出せる手付き小袋(トートバッグ)です。
⇒弘前こぎん研究所 こぎん刺し 手つき小袋 ミニトートバッグ 【アンジェ別注】
【ご紹介したアイテム】
青森県の伝統工芸品であり、独自の幾何学模様の刺繍が美しい、「津軽こぎん刺し」。お化粧品や文具を入れたり、バッグの中の小物整理に便利な、新小物入れです。
⇒弘前こぎん研究所 こぎん刺し 新小物入れ ポーチ【アンジェ別注】
【ご紹介したアイテム】
青森県の伝統工芸品であり、独自の幾何学模様の刺繍が美しい、「津軽こぎん刺し」。こちらは朱肉付きのがま口印鑑ケースです。
⇒弘前こぎん研究所 こぎん刺し ハンコ入れ 印鑑ケース 【アンジェ別注】