仕事、家事、育児など、1日の中でやるべきことはいっぱい。
やらないといけないのにできていない。
やって当たり前のことだけで、1日が終わってしまう。
そういう日は「早くしないと」という焦りに加え、「自分のやりたいことができない」という不満も重なり、ストレスがどんどん溜まっていきます。
がんばることは大切だけど、そんな生活が毎日続くのはやっぱり不健全。
自分のためにも、周囲のためにも、どこかで何かをゆるめる必要がありそうです。
娘のトイレトレーニングでキャパオーバーに
わたしが生活を見直すきっかけになったのは娘のトイレトレーニングでした。
トイレトレーニングとは文字通り、オムツからトイレに切り替える練習のこと。
娘はやる気はあるものの上手く進まず、パンツは毎回汚れるし、トイレの同伴は空振りばかり。他に用事がいっぱいあるのに、時間が大きく取られてしまう。
何の進歩もないまま1週間、2週間と続くうちに、とうとう「どうしてできないの!」と怒ってしまいました。
がんばっている子に対するNGワードだと知りつつも、つい出てしまった心の声。
その反省から、もう少し余裕をもって娘と向き合うために、ちょっと力を抜こうと思ったのです。
完璧ではなく、その時々の最善を
余裕がなくなった原因は、ただでさえ慌ただしい状態の中に、トイレトレーニングという新たな「やるべきこと」を追加してしまったこと。
時間は有限。すべてをこなすことはできません。
そこで「今はトイレトレーニングに集中する時」と割り切り、他のことは力を抜くことにしました。
・掃除、買い物の回数を減らす
・料理の品数を減らす
・家計簿は1日ごとじゃなく、月単位でざっくりと
・人と合う予定や約束をなるべく入れない
「やるべきこと」といっても、状況によって優先順位は変わってきますし、自分が思い込んでるだけで意外と手放しても大丈夫なものもあります。
すべてを完璧にこなすのではなく、今の最善を尽くせばそれでいい。
そういう風に考えれば気持ちが軽くなって、「やるべきこと」の見直しもはかどりました。
「力を抜く」と「手を抜く」は別のもの
今まで全力でやってきたことに対して力を抜くというのは、どこか後ろめたく感じるかもしれません。
そんな時に心に留めておきたいのが、「力を抜く」のと「手を抜く」のは違うということ。
力を抜くとは、 余計な力を抜いてリラックス状態になること
手を抜くとは、楽をしたくて、いいかげんに済ますこと
こうやって見比べると、力を抜くことは悪いことじゃないですよね。
それよりも、力みすぎて後で失速してしまう方が困りもの。
力を抜くことは、力を入れるべきところにきちんと注力できるよう、ペース配分しているのと同じこと。最後まで走り切るために必要な、暮らしの工夫のひとつです。
トイレトレーニングを仕切り直し、じっくり向き合った結果、以前よりもずっとスムーズに物事が運ぶようになりました。
きっとこれからも、様々な局面で暮らしの見直しが迫られるのだと思います。
そんな時も、焦らず気負わず、しなやかに対処できる自分でありたいなと思っています。