今日は東京・世田谷線沿線で行われている世田谷ボロ市へおさんぽ。
世田谷ボロ市は、天正6年(なんと今から430年ほども前!)に小田原城主・北条氏政が世田谷で楽市を行ったことが始まりとされています。「ボロ市」という名は、当時農家の作業着などをつくろう古着(ボロ)が安く売り買いされたことから。
今では骨董品から日用雑貨、植木からお漬物まで揃う、そぞろ歩きするだけでなんだか楽しい東京都指定の無形民俗文化財です。
■ ボロ市へは、どこか可愛らしい東急世田谷線で!
世田谷ボロ市の最寄り駅である東急世田谷線世田谷駅か上町駅へは、どこか可愛らしい東急世田谷線に乗って行きます。風に揺られる洗濯物や、庭の木にたわわに実る果実など、ご近所の暮らしを間近で眺めながら駆け抜けていくローカル線。住宅街の中をガタンゴトンとのんびり揺られていくだけで、なんだか小旅行気分が味わえます。
■ 何でもあるある、世田谷ボロ市
通称「ボロ市通り」には、骨董屋さんや神棚屋さん、甘酒屋さんや多肉植物屋さんなど様々なジャンルの出店が軒を連ねます。
近年は観光バスのツアーにも組まれているそうで、平日とはいえものすごい人出。外国からのお客さまも多く、皆さん免税店やデパートではできないお買い物になんだか嬉しそう!
骨董を品定めする様子がなんだか只者ではない外国人の方もちらほらと。そんな方はたぶん美術品のバイヤーさん。「あっぱれ!」と呼びかけたくなってしまうほどの、気持ちの良い買いっぷりです。
■ 私の戦利品
そんな私の世田谷ボロ市での戦利品。名物の代官餅(ものすごい行列でした。お求めの方はお早めに!)にはありつけませんでしたが、いくつか良いお買い物ができました。
手前・内側の朱の色と、蓋の裏側に描かれた富士山と帆船の蒔絵が華やかな江戸時代の漆器の椀。表面には螺鈿細工が施されていたようで、ちょこちょこと残っている貝殻のかけらがなんともいえず愛らしい椀です。5客(天保時代の箱付き!)あったうち、コンディションのよい2客をいただいてきました。
奥・ずっとずっと探していた古い鉄瓶。大き過ぎたり、錆がひどかったりとなかなか思うようなものが見つからなかった中、出逢ってしまいました。真鍮の取っ手がお気に入り。
少し値がはったので悩んだのですが、お店の人にお願いしてマイナス3000円の値引に成功!たまたまお客さんとして隣にいた見知らぬマダムからも鉄瓶の手入れ方法を教えてもらって、なかなか楽しいお買い物ができました。
1月にも開催される世田谷ボロ市。寒空の下でも甘酒で暖をとりながらぜひ楽しんでいただきたい、活気に溢れた賑やかな市です。
= 文・写真:宮城 =
【お散歩した市】来月もありますよ!
・世田谷ボロ市
開催日:2016年12月15日(木)、16日(金)、2017年1月15日(日)、16日(月)
開催時間:9:00~20:00
会場:世田谷1丁目の通称「ボロ市通り」とその近辺
最寄り駅:東急世田谷線世田谷駅、または上町駅