味噌汁や煮物、だし巻き卵など、
シンプルな料理にこそ個性が出る「家庭の味」。
小さな頃は当たり前に食べていた母の味も、家を出て自炊をはじめたり、また外食が続くようになると無性に懐かしくなるものです。
私は関西出身ですが、一人暮らしを始めたのは東京。
いわゆる料理の基本レシピ通りに作ると、
「甘い、味が濃い」
と感じることも。そこから改めて母から“我が家流”の教えを請うことに。
そんな私が母から受け継いだレシピで、夫や娘に大好評なのが、
お手軽うどんのお出汁です。
作り方も味付けもシンプルなのに、味わい深いうどん出汁
ざるうどん派だった娘が、幼少期、母の作ってくれる温かいうどんを食べてから、すっかり温うどん派に。
当時、
「おばあちゃんが作ってくれる温かいうどんが食べたい」と言われ、昆布とカツオで出汁をとって、醤油、みりん、塩で味付けしたものの、母の味とは何かが違う?
母に聞いてみたところ、
「昆布はないほうがスッキリした味になるから使わない。かつお節だけだとあっさりしすぎるので、鯖節と混合のものを。砂糖もみりんも使わず、味付けは薄口醤油だけ」
と、とてもシンプルな内容。
その通りに作ってみると、夫や娘からも大好評。簡単だけど味わい深い“うどん出汁”をご紹介します。
1リットル程度のお水を沸かします。
沸騰したら、30~40gの
混合削り節を入れ、弱火で7~8分煮出します。
濾して
薄口醤油(大さじ4程度、味をみながら調整)で味付けすれば完成!というお手軽さ。
事前に昆布を水につけて、だと少しハードルがあがりますが、
「思い立ったらすぐ作れる!」のも自慢のお出汁です。
この流れで一緒に作ってほしいのが、
きつねうどんのお揚げさん。
油抜きした油揚げ(2枚)に、先程の出汁(味付けする前のもの、ひたひた程度)、醤油(大さじ2)、砂糖(大さじ1.5程度)を加えて味を染み込ませます。
多めに作って、ジップロックのような保存袋で冷凍しておくと、すぐに使えて便利ですよ。
出汁をとったあとの鰹節は是非一部でいいので再利用を。
私は雑な方法ですが、フライパンに移して水分を飛ばしながら炒めて、
ふりかけを作ります。
水分がなくなってきたら、醤油、みりんで味付けして完成。
めんつゆで味付けするのも簡単でおすすめです。
ご飯に胡麻と一緒にいれて混ぜ合わせれば、贅沢おかかおむすびに。
このおにぎりが食べたいがためにお出汁をとろう!と思えるほど、おかかむすび好きさんには是非試してほしいレシピです。
湯がいたうどんに、お揚げさんを乗せたら熱~いお出汁をかけて完成。
天かす、小口ネギをたっぷり添えるのが我が家の定番。
お出汁の香りが食欲をそそるだけでなく、ほっと心も癒やされるような、体の芯から温まる一品です。
卵を加えて塾前ごはんや、軽食にも
また母が作ってくれたうどんで忘れられないのが、
卵とじうどん。
私が子どもの頃、風邪をひいた時の定番料理でした。学校を休んだ日の昼ご飯、ふぅふぅしながら食べると、それだけで元気になれた気がしたものです。
味付けしたお出汁に
水溶き片栗粉でとろみをつけ、溶き卵を回し入れれば完成です。
※卵が入るので味付けはちょっと濃い目に。
ネギをたっぷりのせて、
卵ひとつ入ることで栄養価もアップ。
新小5の授業に切り替わってから、塾の時間がぐっと伸び、通塾前に軽食が必要になりました。
娘ひとりの時は、カップ麺やお菓子を食べてしのぎがちなのですが、私が在宅ワークをしている時は、レンチンしたうどんに作り置きしていたお出汁で卵とじうどんを。
「今日も遅くまで頑張って!肌寒いけど気をつけてね」
そんな気持ちと一緒にふるまう軽食です。
琺瑯のお鍋で作り置きもラクラク
お出汁をとるハードルが下がるきっかけになったのが、琺瑯のマルチポット。
テフロン加工されたものだと、冷蔵庫に長時間保存できないのが難点。
琺瑯なら冷蔵庫でそのまま保存し、翌日また火にかけて、卵を落として…といった使い方ができるのは大きな利点です。
煮物や汁物は、“昆布+かつおだし”でお出汁をとりますが(混合節はうどん出汁のみ使用)、昆布をいれている間も冷蔵庫で保存ができて便利。
そして何より
清潔感のある白い琺瑯はお出汁の出具合が一目瞭然!「お出汁の黄金色」がひと目でわかるのが大きなメリットです。
出汁を作る習慣がつけば、煮物やお吸い物など、普段のお料理にもワンランクアップ。是非参考にしてみてくださいね。
【ご紹介したアイテム】
1台7役のマルチポット。冷蔵庫保存や果物のジャム作りにも便利なホーロー素材のリントシリーズ。コンパクトなのにお料理にマルチに使えて、引っ越し祝いにもおすすめ。
⇒rinto ホーローマルチポット M(IH対応 ガラス蓋付)
うどんを湯がいたり、通常使いはもちろんこちらも併用しています。
【ご紹介したアイテム】
茹でる、沸かす、炒める、煮る、揚げる、炊く、和えるの7つの調理が一台でできるマルチポット。フライパンや行平鍋などの片手鍋、ミルクパンやケトルの役割もコレひとつでOK。
⇒トゥーメイ ドルチェ IH対応マルチポット Mサイズ/To May dolce