気ままな暮らしの向こう側 日々のコラム

【佐々木奈美の「子どもといっしょにトトノエル」】 第5 回 ゲームでお片付け習慣をつくる。

【佐々木奈美の「子どもといっしょにトトノエル」】 第5 回 ゲームでお片付け習慣をつくる。

こんにちは。
整理収納アドバイザーの佐々木奈美です。
わが家の子供たちは、高校1年、中学1年、小学3年の男の子3人兄弟です。
年がそれぞれ3つと4つ離れていますが、子供たちはとても仲がよく、3人共通の楽しみであるゲーム時間が私たち家族の団欒の時間となっています。
争いもなく、家族と楽しく過ごせる、憩いの時。
毎日使うゲーム機は、子供たちが自分のお小遣いで揃えた大切なものです。
だから、私は子供たちのために、ゲームにとっておきの居場所をつくっています。



物を大切に扱うということ。


”収納”とは、空いたスペースに入るだけの物をぎゅうぎゅうに詰め込むことでしょうか?
それとも、汚いものが表に出ないように、隠しておくことでしょうか?
いえ、私はそうは思いません。
“収納”とは、日々を共に歩む大切な物たちを、大切に収め、大切に使い続けるためにあるのだと思っています。
だから、“物にも住所を”というのですよね。
物にもきちんと居場所を与え、粗末に扱わない関係を保つこと。
私は、片付けを通して、子供たちに物や人との距離感や関係性を教えることができると思っています。
―大好きなゲームで遊んだ後は、必ず責任を持って元の場所へ片付けること。―
夜寝る前には必ずリビングをリセットするために、「ゲームをちゃんと片づけてから寝るよ~。」と声をかけます。

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使った物を元の場所に収めることは、とても大切なことです。
次に自分が使う時にも嬉しい気持ちになりますし、一緒に使っている人との間に“大切に使おう”と交わす約束にもなります。
何より物がしあわせそうに、贅沢に並んでいる様子は、物と自分との関係性を表しているようにも見えます。

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“物一つ一つに部屋を作る”というのは、収納においてよく言われる言葉ですが、それには「余白を持たせる」という意味合いがあります。
物の置き場所に余白があると、人が物を取る時にもケガをすることなく、スムーズです。
また、物が他のものと窮屈そうに押し込まれていると、壊れやすかったり、傷ついたりしてしまいます。
私は、この余白というものは、物と物、物と人との間に、必要な距離感だと感じています。


収納ボックスを使う意味って?


収納ボックスは果たして必要なのか?という件。
私は、今回のように複数の人が共有で使う場所では、とても頼りになる存在だと思っています。
収納用品は、空間を区切って、カテゴリー分けしやすく、片付けやすくしてくれます。
例えばここで使うのは、ファイルボックス。

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直線でつくられた収納ボックスはとても優秀で、空間を無駄なく仕切り、物に居場所を誘導してくれます。
無駄なデッドスペースを作らないのもこのアイテムの魅力。
スペースを最大限に有効活用しようという覚悟さえうかがえますね。
これをテレビボードの引き出しにはめ込むと…

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手前から奥まで、空間を縦に仕切ることができました。
この線引きされた空間こそが、整うコツ。
逆に、ファイルボックスがない状態だと、境界線はあいまい。
片付ける人が適当に物を放り込んでしまう状況が生まれます。

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線引きされた空間では、物をきっちり分けて収納できるようになります。
また、壁があることで物を立てて収めることができるようになり、物を空間に差し込むように収める作業に変わります。
この作業の気持ちよさ、伝わりますか。

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さらに同じ物、似た物は、隣同士に収納します。
カテゴリーを類似した物同士で並べることは、使う人、収める人に、物言わずして「ここだよ」と伝える力があるのです。

“整った景色が、人の行動を整える。”ということが伝わるとうれしいです。

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特にラベリングなどはしていませんが、子供たちはこの整った状態が気持ちいいと感じていて、この状態をゴールに設定しています。
自然と「片づけてから寝るよ~。」の声掛けで、この状態に片付けられるようになるのですから、片付けは毎日欠かさずやっていると、良い習慣になると気づかされるのです。
そして、ここにゲームたちがきちんと戻されると、必然的にリビングにもゲーム機が出ていない状態になるのです。
それは、家族全員が心地よいと感じるリビングをつくることにも繋がりますよね。

いかがでしたか。
次回は、【ゲームソフトでお金の循環を学ぶ】というテーマでお送りいたします。
片付けが起こす良い循環を実感していただけることを願っています。


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