こんにちは、おーまえです。
京都のちょっといいこと、連載8回目の今回は、京町家についてです。
遠方から旅行で京都へ来られた方が口を揃えていうのが、街並みの美しさです。新しい建物と古くからある建物が同居する通りで、やはり一際目がいくのは、
京町家と呼ばれる建物。
昔ながらの趣きのある京都ならでは手入れの行き届いた町家は、最近ではカフェやゲストハウスなどになっていて、旅行に来た方でも気軽にそのしつらえなどを楽しむことができます。
落ち着いていて風情のある町家は、京都に住んでいても見ると素敵だなあと思います。
そしてそんな京町家には、先人の知恵がつまったしつえらが施されてるのをご存知ですか?
今回は、おーまえが選ぶ興味深い町家のしつらえを3つご紹介しますね。
まずは犬矢来。通りに面する建物の外壁と道路との境にある
細長い部分を犬走りと言います。この犬走りに設置され、犬が壁に粗相をしないようにつけられたものが、この犬矢来なんです。
その昔は馬や牛車による泥はねから壁や塀を守っていました。
さらに人が近寄れないようにするのも大きな役割だったそうです。またその意匠も様々で、今や
街並みを魅力的に見せてくれる装飾品のような存在なんです。
▲町家を利用したレストランに竹の犬矢来が施されていました。夜も素敵!
▲しつらえの小型化も見られます。
次にご紹介するのは、
ばったり床几(しょうぎ)。普段は、家の軒先の壁際にあげているのを、ばったりとおろして使うことからこの名前が付きました。
かつてはあちこちで見られて、この上に商品を並べてお店をしたり、ご近所さんとの井戸端会議に使ったり、将棋をさしたり、子供が遊んだりと、いろんな使われ方をしていたそうです。
なんだかほのぼのしますよね。なんと歴史は室町時代からだそう。今は町家でもなかなか見かけなくなっているしつらえのひとつです。
▲立派な町家の立派なばったり床几。
最後にご紹介するのは、
一文字瓦。
京町家の軒先の瓦の下の部分は、切り落とされたように真っ直ぐ!軒先が通りと平行でスッキリとしているんですね。これが京都の街並みをきれいに見せている理由のようです。
▲夜のお店の軒先。
先人の知恵がつまった京町家。こんな素敵な建物が身近にあるっていうのが、京都のちょっといいところ!皆さんも京都へお越しの際は、ぜひ注目してみてくださいね。
今回の京都のちょっといいことはここまで。また次回お会いしましょう。